2026年8月9日
お盆帰省で発覚した親の介護、離職前に知るべき3つの制度
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お盆で実家に帰省し、久しぶりに会った親の姿に胸が締め付けられるような思いをした方も多いのではないでしょうか。「思ったより痩せていた」「家の中が散らかっている」「同じ話を何度も繰り返す」——そんな変化に気づいた瞬間、頭をよぎるのは「もう仕事を辞めて実家に戻るしかないのかもしれない」という考えかもしれません。
しかし、その決断を下す前に、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。実は、仕事を続けながら親の介護と向き合うための制度やサービスは、思っている以上にたくさん用意されているのです。
なぜお盆の時期に「介護離職」を意識する人が増えるのか
普段は電話やビデオ通話でしか様子を確認できない遠方の親御さんも、お盆に直接顔を合わせることで、ようやく実際の状態が見えてきます。「聞いていた以上に大変そう」という現実に直面し、動揺したまま「離職」という結論に急いでたどり着いてしまうケースは少なくありません。
ですが、慌てて仕事を辞めてしまうと、収入が途絶えるだけでなく、社会とのつながりを失い、精神的にも孤立しやすくなることが分かっています。まずは冷静に、使える制度を整理することから始めましょう。
退職を決める前に、まず知ってほしい3つの制度
1. 介護休業制度(最長93日、3回まで分割取得可能)
対象家族1人につき通算93日まで、最大3回に分けて取得できる休業制度です。介護の体制を整えるための期間として活用でき、休業中は雇用保険から「介護休業給付金」が支給されます(賃金の67%相当)。「一気に長期休むのは難しい」という方でも、分割できる点が大きな安心材料になります。
2. 介護休暇(年5日、対象家族2人以上なら年10日)
通院の付き添いやケアマネジャーとの面談など、単発の用事に使いやすいのがこの制度です。1日単位だけでなく、時間単位での取得も可能になっており、急な呼び出しにも対応しやすくなっています。
3. 所定労働時間の短縮措置など
企業には、短時間勤務やフレックスタイム、時差出勤など、介護と仕事を両立できるような制度を用意する義務があります。まずは自社の就業規則を確認し、人事や上司に相談してみましょう。
帰省中にできる、具体的な準備
地域包括支援センターに相談する
親御さんが住む地域の「地域包括支援センター」は、介護に関するあらゆる相談を無料で受け付けている窓口です。帰省中にぜひ一度足を運んでみてください。要介護認定の申請方法や、利用できるサービスについて具体的なアドバイスがもらえます。
介護保険の申請を進めておく
まだ要介護認定を受けていない場合は、この機会に申請の手続きを進めておくと安心です。認定が下りれば、訪問介護やデイサービスなど、さまざまな支援を利用できるようになります。
遠距離介護を支える便利なサービスや用具を取り入れる
離れて暮らしながら介護をする場合、日々の見守りが大きな不安要素になります。最近では、スマートフォンと連携できる見守りカメラや、緊急時にボタン一つで通報できる装置など、遠距離でも安心を得られるアイテムが充実しています。また、食事の宅配サービスや、生活用品を定期的に届けてくれるサブスクリプション型のサービスも、日常の負担を大きく軽減してくれます。こうした道具やサービスを上手に取り入れることで、「毎日でなくても様子が分かる」という安心感が生まれ、心にゆとりが生まれます。
職場に相談するタイミングとコツ
介護の話は「まだ大丈夫」と先延ばしにしがちですが、状況が深刻になる前に、早めに上司や人事に相談しておくことが大切です。「今すぐ休みたい」ではなく、「将来的に介護が必要になりそうなので、制度について教えてほしい」という形で切り出すと、相手も準備しやすくなります。
また、会社によっては介護に関する相談窓口や、外部の専門家に相談できる福利厚生サービスを用意しているところもあります。一人で抱え込まず、まずは声を上げてみることが、離職を防ぐ第一歩になります。
まとめ
お盆の帰省で親の変化に気づき、動揺してしまうのは自然なことです。しかし、その勢いのまま仕事を辞めてしまう前に、介護休業や介護休暇といった制度、地域包括支援センターへの相談、そして便利な見守りサービスや介護用品の活用など、今できることがたくさんあります。
まずは一つで構いません。今日紹介した中から、実行できそうなことに一歩踏み出してみてください。仕事も介護も、両方を大切にできる道は必ず見つかります。